ぼくのスピリチュアル物語 44 「地上の星」


U>.<U 静さん宛の手紙を投函して二週間過ぎた。返事が来ない。気になって仕方ないので、何日か前ぼくは静さんが入居しているという高齢者マンションの管理会社の番号を調べて電話した。

「お元気なのでしょうか?」と…

電話に出た管理の人に「個人情報になるのでお答えできません」と言われた。丁寧に食い下がるものの「お変わりありませんとしか申し上げられません」という答しかもらえなかった。20年近く会ってないのだから「お変わりない」をどう捉えたらよいのだろう。良い方に考えよう。
きっと返事は来る。そう信じてこの連載を続けようと思う。

(「黒住さんからの霊界通信、27通め(1985.8.13)」より)
《霊線にのる天使達の行き来、全身に天使達の波動を感ずる。自らを汚すなかれ。自らが、光る一つの星であることを知れば、一つの星の動きは、どんなに大きく尊いことであろう。己れの尊さを知らなければならない。
天使達があなたのその世界で合掌し、歌い活動している。天使達は働ける場(器)があることが最大の喜びである。自らを、宇宙意識の中の突破口と知る時に、何とその個生命の尊いことであろう》(以上)

U・.・U 相変わらず黒住さんの表現は難しいです。静さん、お願いします。

(静さんの「註」より)
「あなた達一人一人は地球という星を構成している一つ一つの大切な星なのです。一人一人が光り輝く星であることを知ったならば、一人一人の存在はどんなに大きく尊いものであろうか。己れの尊さを自覚しなければならない。
あなた達の目には見えなくても、天上の星(天使)は地上の星(人間)の出生の時から移行の時まで呼応しあって働いているのである。天使達は働ける場(人間)があることが最大の喜びなのであり、それ程にあなた達を愛し、また、それ程にあなた達は尊い存在なのである。
一人一人の人間は、その小我(我に固執する思い、我欲)を突破することによって、宇宙意識(大我、神意識、神)に至ることができるわけで、それぞれの個生命は、そのように実に尊いものである」(以上)

U^.^U ♪ 風の中のすばる
     砂の中の銀河
     みんな何処へいった 見送られることもなく

ご存知、NHK「プロジェクトX」の主題歌『地上の星』である。
静さんが言う通り「地上の星=人間」だとしたら・・・

    ♪ 地上にある星を誰も覚えていない
     人は空ばかり見てる
     (中略)
     名立たるものを追って 輝くものを追って
     人は氷ばかり掴む

中島みゆきさんが紡いだ不思議な波長を放つあの難解な詞は、地上で生きる人間(小我)とは、天(大我)へと還りゆくため、ひとときこの地上に修行に来ている旅人なのだと表現しているのかもしれない。

それはともかく、「ありがとう、静さん」と会って直接言いたい。
どうか返事が来ますように。

(つづく)



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