ぼくのスピリチュアル物語 26 「波動」


黒住さんからの「霊界通信」や静さんの「註」に、よく「波動」とか「周波数」とか「念波」とか、そんな言葉が出てくる。2年に渡って霊媒として黒住さんの通信を受けたYさんは「波」と表現する。

3月11日以来、その言葉がテレビから流れない日はない「放射能」もまた、目に見えないし、臭わない。アレも「波」の一種なのだろうか、たしか、ガンマー線だかベータ線だかがコンクリートとか鉄板とかを通り抜けるとか抜けないとか言っていたような気がする。

そうそう、がん治療には「放射線」を使う。Wikipediaで調べたり、科学書を読めばいいのだろうが、おそらくそこに書かれていることは、科学が実証できるわずかな範囲のことだけで、霊界まで含めたこの宇宙を語るにはきっと言葉足らずだろうから、あまり興味をそそられない。

黒住さんの通信にもそんな言葉が時折、出てくる。

(「黒住さんからの霊界通信、8通め(1985.5.4)」より)
《実在界の直通、即、仕事、生活
 コンタクトは常に実在界からの反映にある
 ガンマー線がふりそそぐ
 ガンマー線の直流、ガンマー線を流す人であれ
 一歩一歩金字塔を印していく
 生活のきらめき
 多くの同志のいる 即 存する世界
 流すこと 即 救済である》
(以上)

どうして黒住さんはもっとわかりやすく言ってくれないのだろう、とつくづく思う。もしかしたら、いじわるな人かな、いやいや、人格者だった医師・黒住先生はそんな筈はない。

しかし、ぼくには難解な通信であるが、これを妻の静さんはすべて読み解いて、わかりやすく通訳するのだから大したものである。前世から関係する夫婦だからこその、言葉を越えたコミュニケーションなのだろうか。

(静さんの「註」より)
「ガンマー線は物体への透過力が非常に強いのだそうで、天界からふりそそぐ波動を、透過力の強いガンマー線になぞらえているように思います。
日々の生活や仕事の中には、常に実在界(霊界)からガンマー線(愛の波動・エネルギー)が、あなた達の上に降りそそぎ、その肉体を直流しています。だからその良き通路とならなければならないし、あなた達もまた、ガンマー線を他に流す人になってほしい。
即ち、自分が今置かれているその場所で、仕事と生活に最善をつくし、優しい心で人に接すること、それがガンマー線の良き通路となることであり、同時にそれを他の人に流し伝えていくことにもなるのです。…(以下略)…」

なるほど、「仕事と生活に最善をつくし、優しい心で人に接すること」か、それならぼくにもできるかもしれない、寡黙で最善をつくす心優しい高倉健、だんだん人生の歩み方にかかった霧が晴れてくるような気がしている。

「波」は目には見えないが、確実に何かエネルギーを持っている。ぼくは、この「波」の理解の先にこそ、「宇宙の真理」が見えてくると考えている。

(つづく)



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