ぼくのスピリチュアル物語 14 「過去世」


霊感あるいは霊能力と呼ばれるものは、多くの人が知り得ない世界を見聞できる特殊な感受能力である。

ぼくにはそういう能力がないので特殊と思うが、特殊ではないという人も少なくない。この能力は誰もが潜在的に持っていて、それが開発されてないだけだと…

霊感や霊能力が、絵を描いたり、走ったり、演奏したり、調理したりといった才能のひとつだとしたら、トレーニングを積めば、早く走れたり、味覚が発達したりするように、霊界との接点を感じ取ることができるようになるのかもしれない。

同じ人間なのだからそう考えるのが自然だろう。

トレーニングしたかどうかはわからないが、ともかくYさんは霊感が強く黒住さんの霊界通信の霊媒として選ばれた。選んだのは言うまでもなく黒住さんだが、選ばれたYさんは静さんからは感謝されるものの周囲から奇異な目で見られるようになったという。やがて教団からも離れ、家にこもるようになったそうだ。

そんな中で、Yさんは霊媒としての役目に積極的になれなくなった。

そんなある日の霊界通信で、黒住さんはYさんを叱るような口調で継続を促した。

そして、過去世において黒住さんとYさんが「かつてキリストのもとで学び、布教活動で苦楽をともにした仲」であったと伝えた。

これを知ったとき、ぼくはしばらく腕を組み、家族や友人知人など関係のある人の顔を一人一人思い浮かべた。

(つづく)



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霊的故郷