スピリチュアル・カウンセラー 天枝の日誌 (11) 「読書会 1巻-第2章 なぜ生まれて来たのか」


今日は第2回目の読書会。
まだ暗い時間だが、天枝と使枝はいつものように、食事前の散歩に出かけることにした。
早朝の外気は、昨日までの世の中の汚れを洗い流したかのような清々しい緊張感がある。
天枝も使枝もこの空気感が大好きだ。
2人は近くの散歩コースに置いてあるベンチに腰掛け、これから始まる読書会に向けての祈りを捧げた。

簡単な食事を終え、掃除を済ませてから第2章を読んでいると、松本さんと塩谷さんの2人が入って来た。

「おはようございます。 よろしくお願いします。」

「こちらこそよろしくお願いします。」

4人はソファーに座り、誰が言うともなく瞑想を始めると、静かに天枝が祈り始めた。

  「天にいらっしゃる大霊様、こうして、あなたの力によりまして、読書会を
   開かせて頂けることを、心から感謝申し上げます。
   私たちはとても未熟で、あなたの手足として働くには頼りない
   存在であることを自覚しております。
   しかし、何もしないのではなく、足りないながらも行動をしていく
   中で多くを学び、少しずつ魂を深めて行けるものと心得ております。
   自分が何のために生まれて来たのかというのは、誰しもが一度は
   持つ疑問ですから、今日の読書会を通じて、各自が少しでもその
   答えを見いだせますよう、お力をお貸しください。
   答えの一片でも得ることができれば、霊的視野が広くなり、価値観も
   向上し、更に自分を役立てて頂ける道を邁進できるかと思います。
   未熟な私たちではございますが、精いっぱい理解できるように努めて
   まいります。
   では、只今から、始めさせていただきます。(祈)」

天枝 「今日は第2章ですが、読んでみていかがでしたか。」

塩谷 「まず、しょっぱなから驚きました。
    自分でこの人生を選んで生まれて来たなんて、考えたことも有り
    ませんでしたから。」

  ―― 地上に生を享ける時、地上で何を為すべきかは、
      魂自身はちゃんと自覚しております。
      何も知らずに誕生してくるのではありません。
      自分にとって必要な向上進化を促進するには、
      こういう環境でこういう身体に宿るのが最も
      効果的であると判断して、魂自らが選ぶのです。
      ただ、実際に肉体に宿ってしまうと、その肉体の
      鈍重さのために誕生前の自覚が魂の奥に潜んだまま、
      通常意識に上がって来ないだけの話です。

松本 「しかし、どうして忘れてしまうんでしょうかねえ。
    自分で選んだ人生だということを覚えていれば、どんな苦難も
    乗り越えやすいように思うんですが。」

塩谷 「そうそう、俺もそれを思いました。
    覚えていた方が不満も少ないし、便利なのになって。
    俺なんて、親との諍いが多かったから、こういう事を覚えていた
    ら、親への反発も少なかったんじゃないかと思うんですよ。
    身体に障害を持っている人とか、不幸の連続みたいな人も、
    自分がこの地上に生まれて来た目的を覚えていた方が、乗り越え
    やすいんじゃないですかねえ。」

松本 「私なんぞ、妻と長年連れ添っていますが、いまだに思うんです。
    どうしてこの人と一緒になったんだろうって。
    若い時なんか、お互いに傷つけ合うために結婚したんじゃ
    ないかと思う時もあったぐらいです。
    結婚の意義がわかっていれば、もっと早くにお互いの存在価値が
    認め合えたんじゃないかと思うんです。」

塩谷 「へえー、俺はまだ結婚したことがないからよくわかんないけど、
    夫婦ってそんなもんなんですか。
    今ふと思ったんだけど、もし奥さんと結婚した目的を覚えて
    いたら、傷つけあうことは少なかったかもしれないけど、成長も
    少なかったんじゃないでしょうか。」

松本 「さあ、どうでしょうねえ。
    天枝さんと使枝さんはどう思われますか。」

天枝 「覚えていた方が生き易いのに、というのは、私も考えたことがあ
    ります。
    でも、結論としては、やはり覚えてないから良かったと思ってい
    ます。」

塩谷 「覚えていないから良かった・・・?」

天枝 「ええ、そうです。
    もし覚えていたら、葛藤や苦しみは普通以上に強くなるでしょ
    うし、こんな人生なんて選ぶんじゃなかった、もっと楽な人生に
    しておけばよかった、という後悔だって出て来るかもしれません。
    忘れていれば、その環境から逃げだすことも許されるでしょうが、
    覚えていれば逃げ出すことは許されなくなりますしね。」

塩谷 「なるほど・・・
    だから、忘れている方が良いってことですか。」

使枝 「それでも、自分が生まれて来た意義とか、どんなカルマを解消
    したらいいのかぐらいは、分かっていた方が生きやすいの
    に・・・」

天枝 「気持ちはわかるけど、どれを覚えていて、どれを忘れて生まれて
    くるかなんて、それはこちらの都合よね。
    そんな都合の良い生まれ方は、かえって不公平じゃないかしら。
    全てを忘れて生まれて来ることは、全員が公平に人生をゼロから
    やり直すということだから。
    すべてを覚えていたら、再生、つまり生まれ直して新しい人生を
    始めた意味がなくなるんじゃないかしら。
    再生の目的を覚えていないからこそ、霊的真理を知ることが大切
    になって来るんだと思うんです。」

塩谷 「そうかあ、そういう風に考えることもできるわけですね。
    知らぬが仏、ってやつですか。
    忘れているからこそ、その時その時に対処すればいいわけだから、
    その方が楽と言えば楽かもしれませんね。」

天枝 「さっきのは私の考えですが、実際には、シルバーバーチの言う通り
    で、肉体という枠が小さすぎて、記憶が脳に収まりきらないという
    ことなのでしょうね。」

松本 「記憶が脳に収まりきらないってことですか。
    わかる気がします。」

使枝 「次に進めてもいいですか?」

天枝 「そうね、次に行きましょう。」

使枝 「今まで何度も読んできた本なのに、一人で読んでいるのと、
    皆さんの意見を聞きたいと思って読むのとでは、同じ個所を読ん
    でも感じ方がずいぶん違うことに気が付きました。

塩谷 「それって、どの箇所ですか?」

使枝 「どれもそうなんだけど、特に次の箇所が今まで以上に心に響いて
    きました。」

  ―― 大切なのは、人間が永遠なる魂であり、
      地上生活はその永遠の巡礼の旅路のほんの短い、
      しかし大事な一部なのだという事実を知ることです。

使枝 「今回この箇所を読んだ時、『永遠の巡礼の旅路』という言葉に
    すごく惹かれました。
    今までは想像の域を越えなかったんだけど、今回はグッと心に
    迫って来たと言うか。
    苦しいことをいくつもいくつも乗り越えながら、魂はずっと再生
    の旅を続けて行くんだなあと思うと、小さなことにいつまでも
    捉われていてはいけないなあって。
    これからも苦しいことは起きるだろうけど、先に進むには、
    何があっても乗り越えるしかないんだなあって思ったんです。
    シルバーバーチを読みながら、過去のことに気を取られ過ぎて
    いました。
    人間って、こんな風に理解しながら進んでいくものなんですね。」

松本 「使枝さんは心に大きな傷を持っておられるから、感じ方も深いん
    ですね。
    私は、普通に考えたら皆さんより先に向こうに行くわけです。
    でも、今の人生も次の人生も、永遠の旅路の一部分だと思うと、
    物事の見方がずいぶん変わってきました。
    人間関係で躓いたり、交通事故を起こしたり、会社が倒産した
    こともありましたが、今は全部が小さな通過点のように思えるし、
    どんなに良い成績を出したとしても、それもほんの小さな一コマ
    なんですから、有頂天になるほどのことではないな、とね。」

塩谷 「なるほど・・・シルバーバーチを読むことで視野が広くなったっ
    てことですか。
    そういう俺も、ほんの少しだけど視野が広くなったというか、
    他人に対して寛容になってきたように思います。
    以前は小さな言葉の擦れ違いにもイライラした時期があったけど、
    今は何だかにこやかに聞き流せるし、気にならなくなってきたよ
    うに思うんだ。
    とはいっても、腹が立つときは立つけどね。
    次のは、天枝さんがリーフレットに載せていた言葉ですよね。
    今更ながらに心に響きました。」

  ―― 犠牲的生活によって魂が“損”をすることはありません。
      また利己的生活によっていささかも“得”をすることは
      ありません。

使枝 「シルバーバーチは、自分たちと地上ではものの観方が正反対のよ
    うに言っているけれど、これはその個所でもありますよね。」

松本 「普通に考えたら、誰かの犠牲になるということは、自分だけ損を
    する感覚がありますからなあ。
    自分の家族の犠牲になるのは構わないけれど、他人の犠牲になる
    には相当の勇気が必要ですよ。
    だからこそ、価値があるのでしょうが。
    分かっていても、なかなかできないことです。
    こうした読書会だって、天枝さんと使枝さんは土曜日の午前と
    いう大切な時間を犠牲にしているわけですから、その間の収入が
    入ってこないと言うことですからね。」

天枝 「物質的に考えたら損することの方が多いけれど、霊的なことで
    考えたら万に一つの損もありません。
    それどころか、何倍も、何十倍もの報酬を得ているんです。
    この報酬の素晴らしさは、到底お金に換算できるものではない
    ですから、得た人だけが実感できるものだと思います。
    聖書でイエスが、『天に宝を蓄えなさい』と言っているのと
    通じますね。」

使枝 「実は、私たちは、犠牲になっているなんてこれっぽっちも思って
    ないんですよ。
    自分が犠牲になって喜びを感じれば、それは犠牲ではないし、
    損をしたとか、苦しみになるのだったら、それこそ犠牲なのかも
    しれません。」
     
塩谷 「なるほどなあ・・・
    喜びを感じるなら、犠牲じゃないってことですね。
    次の言葉は、以前天枝さんから聞いた一つだけど、」

  ―― 霊的なものにとって“恐れる”ということが何よりも強烈な
      腐蝕作用を及ぼします。
      恐怖心と心配の念は、私たちが特に不断の警戒を要する
      敵です。
      なんとなれば、それが霊力が作用する通路を塞いでしまう
      からです。

塩谷 「恐れるという気持ちが良くないことは何度も聞いていたのでわか
    っていたけど、
    『霊力が作用する通路を塞いでしまう』というのが良くわからな
    いんです。
    具体的にどんな状態になるのか教えてもらえますか。」

天枝 「霊力が届かなくなる状態と言うのはいろいろあります。
    視野が狭くなったり、自分のことしか考えられなくなったり、
    感情的になったり、インスピレーションが湧かなくなったり、
    時には“まさか”ということを考えて、想像もつかないような
    ことをしてしまう人もいます。
    本当に色々です。
    恐れが先か、通路が塞がれるのが先か、って感じもします。
    きっと、相互作用があるんでしょうね。」

塩谷 「そうかあ、そういうことなんですか。」

使枝 「他人や家族の忠告も耳に入らなくなるし、何しろ、適正な判断
    ができなくなるのが一番怖いと思います。」

塩谷 「なるほど。」

  ―― 光の中ばかりで暮らしておれば光の有難さは分かりません。
      光明が有難く思われるのは暗闇の中で苦しめばこそです。

塩谷 「ここは良くわかりました。
    当たり前に使っている電気や水道だけど、停電になったり断水し
    たりすると、どれだけ有難いものかがイヤというほどわかります
    からね。」

松本 「私もこの箇所を読んで反省しました。
    長年妻と暮らしているので、一緒に居るのが当たり前になってい
    ました。
    でも、それではいけないんですよね。
    居なくなった時のことを想像したら、恐ろしくなりました。
    今からでも遅くないから、濡れ落ち葉にならないように、妻孝行
    をしなくてはいけないってことですな。」

塩谷 「今日の松本さんは、やけに奥さんのことを話しますね。
    ま、それだけ実生活では奥さんの存在が大きいってことですか
    ねえ。」

松本 「ああ、そうかもしれません。」
    次の箇所ですが、すごく納得しました。」

  ―― 時として人生が不公平に思えることがあります。
      ある人は苦労も苦痛も心配もない人生を送り、
      ある人は光を求めながら生涯を暗闇の中を生きているように
      思えることがあります。
      しかしその観方は事実の反面しか見ておりません。
      まだまだ未知の要素があることに気づいておりません。

松本 「確かに、何から何まで同じという意味での公平というのはありま
    せんからなあ。」

塩谷 「実は、この箇所を読んだ時、俺の気持ちそのものなんだと思った
    んですよ。
    小さい頃は勉強ができなかった上に、貧乏を絵にかいたような
    生活だったから、
    世の中はなんて不公平にできているんだろうと、ずっと思ってた。
    だけど、高校の時に教師から、日本だけを見るとお前は貧しい
    かもしれないが、世界の中で見たら、すごい金持ちなんだぞ、
    って言われて、ちょっとだけホッとしたことがあったんです。
    だけど、頭では分かっても、周りを見渡したらやっぱり自分は
    貧乏なことに変わりはないわけで。
    それで就職したんだけど、どこに行っても差別はつきものでさあ。
    でも、シルバーバーチを読んでいるうちに視野が広くなったのか
    なあ、自分で親を選んで生まれて来たことも、貧乏で頭の悪い
    人生でも、永遠の旅路の一コマだと思うと、この人生を楽しもう
    って思えるようになって来たんですよ。
    この人生でしか学べないことがたくさんあるだろうから、今の
    うちに学んでおかないともったいないなあって。」

使枝 「そうかあ、そうですよね。
    今世自体が永遠の旅路の一コマなんだから、学べるだけ学んで
    おかないともったいないですよね。」

天枝 「この地上人生だけを見たら確かに不公平だし、他人は自分より
    楽に生活しているように見えることもあるけれど、それはその人
    の一面だけしか見ていないってことですよね。
    もしも本当に楽に生きていたとしても、明日は分かりませんしね。
    今だけを見て比べてしまうことこそ、不公平な観方じゃないかな
    と思います。」

塩谷 「ふーむ、確かに天枝さんの言うとおりだ。
    俺は、今の自分しか見ていなかったし、世の中の表面だけしか
    見ていなかったってことですね。
    いつも広い視野と長いスパンで見なければいけないってことで
    すか。」

天枝 「ええ、そうしないと、偏った物の見方しかできなくなりますから。
    かといって、いつも私が公平な観方ができているわけでもないん
    ですけどね。
    霊的真理が理解できるようになると、本当に視野が広くなります。
    次ですけど、私はこの箇所を読むたびに、胸が詰まります。」

  ―― 神は決してあなた方を見捨てません。
      見捨てるのはあなた方の方です。
      あなた方が神を見捨てているのです。

松本 「人間は本当に傲慢ですから、自分の願いをかなえてくれれば神は
    いるし、
    叶えてくれないと神はいない、と簡単に言いますからねえ。
    人間って、本当に自分勝手ですよ。
    それに、人間がどんなに神を呪ったとしても、神は人間を見捨て
    ないってことでしょうから、神の忍耐はすごいものだと思い
    ます。」

天枝 「神は摂理であって、人間を大きくした存在ではありませんから、
    忍耐という言葉は適切ではないと思います。」

松本 「神は摂理ですか。
    もう少し詳しく教えてもらえますか。」

天枝 「そうですねえ・・・
    ちょっと長くなるので、今日はやめておきましょう。
    いずれ本文に出てきますから、その時に学習するのが最適だと
    思います。
    1巻の中にも出てきますから、まずご自分で探して読まれた方が
    よろしいかと。」

松本 「わかりました。
    探して読んでみます。
    次の箇所は、若い時に知っておきたかった、と思った箇所で
    すよ。」

  ―― 困難に直面した時、その神の遺産を結集し、必ず道は開ける
      のだという自信をもつことです。
      不動の信念をもてば道は必ず開かれます。
      これはすでに私が何年にもわたって説いてきたことです。
      真実だからです。
      実践してみればそのとおりであることを知ります。

松本 「若い時にこの言葉に出会っていたら、私の人生はもっと違うもの
    になっていたかもしれません。
    独身の頃は商品の開発企画部にいたんですが、いろいろあって、
    同僚は助けてくれないし、八方塞がりのような感じになってしま
    ったことがあったんです。
    もう、会社にいることすら辛くて、結局移動願を出して部署を
    変えてもらいました。
    つまり、私は逃げ出したんです。
    結局、その会社は倒産してしまい、私も失意のうちに転職をせざ
    るを得ませんでしたが。
    その頃にこの言葉に出会っていたら、また違った努力をしていた
    かもしれません。」

塩谷 「松本さんも、いろいろあったんですね。」

松本 「長年生きていると、本当にいろいろとあるもんです。」

天枝 「最後ですが、この言葉はいかがでしょうか。

  ―― 霊性を悟ることは容易なことではありません。
      もし容易であれば価値はありません。
      その道に近道はありません。
      王道はないのです。
      各自が自分で努力し、自分で苦労しなくてはなりません。
      しかし同時にそれは登るにつれて喜びの増す、素晴らしい
      霊的冒険でもあるのです。

天枝 「習字でもスポーツでも何でもそうですが、努力しないで上達する
    方法というのはあり得ませんよね。
    できるだけ短い時間で、少ない努力で上達できるんだったら、
    こんなに良いことはないけれど、残念ながら、そんなに都合の
    良いようには行かないですから。」

塩谷 「確か、エジソンの有名な言葉に、『天才は99%の努力と1%の
    閃き』と言うのがありますよね。

松本 「あ、それは微妙ですね。
    その言葉からすると、努力がいかに大切かという意味になりま
    すが、エジソンが言った意味は、その逆だったという説もあり
    ますよ。
    『99%努力しても、1%の閃きがなかったら無駄に終わる』
    だったかな。」

塩谷 「ええっ?  それじゃあ、努力より閃きってことですか?」

松本 「他の言い方をすると、『1%の閃きがあれば、99%の努力は
    苦にならない』だそうです。
    アメリカでは、『努力重視』という理解の方が正しいという意見
    が多いらしいけれど、はたして、どちらの解釈が正しいんで
    しょうかねえ。」

天枝 「それについてですが、どちらが正しいかと言うことではなくて、
    その閃きは霊力といいますか、背後の力によるインスピレーショ
    ンということですから、今おっしゃったこととは別の解釈の仕方
    が必要になるかと思います。」

塩谷 「そうなんですか。」

天枝 「今日はもう時間ですから、『霊力』の箇所が出てきたら、その時
    にまた学習しましょう。
    では、使枝さん、終わりのお祈りをお願いします。」

使枝 「はい、ではお祈りいたします。
     『大霊様、それぞれが霊的真理の理解を深める時間を頂き、
      心から感謝いたします。
      私たちは肉体をまとった存在ですから、忙しい時には、
      自分が霊であることさえ忘れてしまい、生活すること
      だけに振り回されてしまう未熟な者たちです。
      しかしながら、こうして4人が集まり、
      シルバーバーチが語ってくれた地上と霊界の事実、
      摂理を学ぶことができるのは本当に大きな恩恵であると
      感じ入っております。
      学んだことが、日常で話す言葉の端々に当たり前の
      ように出て来るようになるまで、学習を続けて
      まいります。
      そして、私たちを、霊的真理を伝える道具として
      使っていただけるよう、努力を続けてまいりますから、
      どうか導いてくださいますように。
      本日は、有難うございました。(祈)』」

天枝 「今日はこれで終わりたいと思います。
    有難うございました。」

全員 「有難うございました。」

天枝 「来週は第3章ですね。
    1週間に1章ずつだとペースが速すぎないですか。」

松本 「私は時間がありますから、このペースの方が刺激があっていい
    です。
    塩谷さんはどうですか。」

塩谷 「正直言って、ちょっと速いな。
    読むだけならできるけど、理解しながらとなると、1回読んだ
    だけじゃ無理ですからね。
    でも、大丈夫です。
    せっかくなので、このペースで行きましょう。」

使枝 「このペースで行くと、出版されているのを全部学習し終わるのに
    4年はかかる計算になります。
    けっこう膨大ですからね。」

松本 「4年もかかりますか。
    そうすると、他の出版物も学習するとなると、更にかかるという
    ことですね。」

天枝 「そうですね、全部理解しようと思うとかなりかかります。
    でも、地道に行くのが最短ですから、何か支障が出ない限り、
    しばらくはこのペースで行きましょう。
    また来週お待ちしています。」

松本さんと塩谷さんは、とても誠実で好感が持てる人たちだと、天枝と使枝は見送りながら話し合った。
その話が聞こえるはずはないのだが、2人が急に振り返り、大きく手を振ってくれた。

外は寒いが、お昼にもなるとエテルナの中は太陽の日差しが入り込み、暖房が要らないほどになる。
読書会の後だからだろうか、太陽の暖かさを今まで以上に愛おしく感じる2人だった。



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